ありえないけれど本当のこと。

ずっと落ち込んでいましたけれど。

今は少しずつ気持ちがおちついてきています。
例の、ロシア軍の男性のことについては、普通に考えるとありえないことだけれど、助けてもらったなあと思うことがあるのです。
そしてその分、彼に生きて帰ってきてほしいと、願っています。

彼の名前は知ってるけど顔はしらない。でも夢で見たことが3度ある。

最初に見たのは1/7でした。
眠る時間ではないのにすごく眠くなって、そうしたら夢に彼が出てきました。顔はしらないけど、彼だとわかりました。なぜならチェチェン人の男性がはやしている特徴ある髭があったからです。
(チェチェン人は、顔のまわりに、タワシっぽい、たてがみみたいな髭を生やしています。6/2に下記画像追加。こんな感じのお鬚です。)

なぜか、彼が津波に流されていくのです。海に面していないチェチェン共和国で津波なんてありえないですが、その数日まえに東日本大震災と津波の話をしていたからかもしれません。
津波など知らない彼は驚いた顔をしてどんどん流されていきます。助けようと手を伸ばすと、タワシのような髭の感触だけが残りました。手とか服じゃなくてなぜ髭なんだと思ったところで目を覚ましました。
ちょうどギルド戦の開始時間だったので、ゲームにログインしましたが、いつまで経っても彼はインしませんでした。
私はすごく心配しました。
なぜなら1/7はロシア正教のクリスマスで、たとえばチェチェン共和国の少数派であるロシア系の住民がクリスマスミサなどを行っているときにテロでも発生して、彼はそれを鎮圧しに出動して重症を負ったり死んだりしたのではないか、と思いました。
数日後、彼がログインしたとき、そのことを言うと「心配性だなあ、そんなテロ、ここ2-3年無いから安心しろよ」と言いました。(えっと、2-3年無いって・・・と思って調べるとチェチェンでは2018年5月にロシア正教会を襲ったテロが発生していたようです。つまり2-3年前まではあったということです。恐ろしい。)
彼がログインできなくなったのは、アカウントがなぜか消えてしまったためだそうで、サポートに問い合わせてサルベージしてもらって時間がかかったそうです。
夢の話を話すと彼は「確かにネットの海に溺れた」と言いました。

2回目に見たのは3月21日のことでした。助けられました。

実は、ずっと上階の騒音に悩まされていました。
上に住んでいるのはどうやら若い男性で、朝遅く、ほとんど昼におきてきます。ドドドドドッという音を立てて走り回るので、起きたことがわかるというか、どこにいるのかも分かるのです。
部屋の中を丸く走り回ったり、椅子などの軽い家具を投げつけてるのかひどい音がしたり、ものすごい音で窓を閉めたり、すごく荒っぽいのです。
しかも、生活音ならまだ我慢しますが、夜12過ぎてものすごい大音量でロックを聞き始めたり、エレキギターを弾き始めたりするのです。
昨年の秋に、一度管理会社に相談して、管理会社の人は嫌そうでしたが、上階の持ち主に電話をかけてもらったことがあります。
そのときは少し収まったものの、まただんだん我慢できないレベルになってきました。
再度、管理会社に相談して、もう一度電話してもらいましたが、「次回からは自分で上の人と話し合ってくださいヨッ!管理会社が入るなんて本来ありえないですからネッ!」とすごい剣幕でどなられました。
直接話し合うのはヒートアップさせるので避けるべきといわれているし、上階の住人は非常に体格の良い男性だと思われるので話し合いたくないといっても、「いいえっ!当人同士のほうがわかるんですっ!」とけんもほろろな対応をされるばかりでした。
その際、管理会社の人がいうには、今住んでいるのは持ち主の息子さんだということで、持ち主である親御さんに電話をかけたということでした。話しにくい相手ではなく一応聞いてくれて、住んでいる息子に素直に注意してくれる親御さんなら電話の一本ぐらいしてくれてもいいと思うのですが、もうかけないと言い張るばかりでした。
3月の三連休の日曜日、また、夜にすさまじい大音響でロックが流れ始めました。母親らしい女性が大声で「やめなさい下の人が・・・」というのも聞こえました。そのときはロックは収まったのですが、翌日の夜、また大音響で音楽が鳴り始めました。
うとうとしていたときに鳴り始めたのでびっくりして飛び起きて、そのとき手が壁に当たってドンという音がしました。
すると、上の人間は「親に言いつけた憎い階下の奴がここにいる!」と分かったのでしょう、私の真上にきて、ものすごい勢いでドンドンと垂直飛びを始めました。私を踏みにじってるつもりだったのでしょう。
その勢いに殺意すら感じて、頭を抱えてうずくまっていると、ふと、またざらっとした、タワシのような髭の感触がしました。
チェチェン人の彼が、居たのです。
彼は窓をあけると、するすると上階に上って、背負っていた銃を構えて、上階の部屋の中を撃ってから、いつのまにか居なくなっていました。
気が付くと朝で、もちろん窓も開いてなければ、銃撃事件などももちろん発生していませんでした。
しかしそれからもう2か月、騒音はしていません。
本当に、騒音の主が、狙撃されて死んだんじゃないかと思うぐらいに、静かです。
彼が助けてくれたのだ、と思っています。
本人は、遠い、ウクライナの戦場にいるはずなのに(あるいはもうウクライナでひまわりの肥料になってるかもしれないのに)、助けてくれたのです。

4月にも見たけれど、あれは本当に彼だったのだろうか?

4月15日に、高熱を出したときも、彼(?)を見たのですが、そのときは「ざらっとしたタワシのような髭の感触」がなかったので、彼ではない偽物ではないかなと思っています。あるいは亡くなったのかもしれない、です。
すごく奇妙な、ものすごくディテールがはっきりした夢でした。
最初は、とても美しい、心和む光景でした。
穏やかな海に、カキ養殖の筏が並んでいました。広島弁の日本人がカキ養殖についてウクライナの漁師たちに説明していました。漁師たちの中にはロシア人も居て、ウクライナ人もロシア人もなくみな一様に熱心に聞いていました。通訳はロシア語でした。 
男たちの腕の入れ墨も、筏の揺れをものともしない男たちの足取りも、通訳だけがよろけるのも、実際に見ているかのようでした。

黒海に面したウクライナの沿岸でカキ養殖がおこなわれているかどうかはわかりません。なぜこのようなものを見たのかもわかりません。
ふとそばに彼がいて、私は彼に尋ねました。「これは今のウクライナではないはずです、少し前なのでしょうか、それとも未来なのでしょうか」。
すると彼は「これは過去でもあり未来でもある現在だ」と言うのです。
彼は率直にものを言うタイプなので、このような禅問答みたいなことを言うのは奇妙に感じました。
不意に、遠くの海で軍艦が撃沈され、沈み始めました。
海はみるみるうちに黒い油で覆われて、沈んでいく船の渦に巻き込まれて多くの人たちが沈んでいくのが見えました。
いつのまにかカキ養殖の光景は見えなくなり、無数の爆弾が、海に突き出た製鉄所にふりそそぐのが見えました。
それは、恐ろしいというより、遠目にみると美しいとさえいえるような光景でした。
「人間の中に、地獄と天国がある」彼は、つぶやきました。
「あなたは誰なんですか」私は聞きました。
返事を聞く前に、目が覚めました。
これが、彼に関する、私の不思議な体験の全てです。
私は、彼の無事を祈る以外に何もできません。

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